May 26, 2022

軽度認知障害 – ブレインテック用語解説

軽度認知障害(mild cognitive impairment)とは、年齢相応よりも認知機能が低下しているが、認知症とまでは言えない状態。健康と認知症の中間の状態といえる。

記憶機能に障害がある場合はamnestic MCI、そうでない場合はnon-amnestic MCIと分類され、それぞれにさらにサブタイプが存在する。

軽度認知障害の有病率・人口

厚生労働省によると、2012年の日本の軽度認知障害の有病率は13%、有病者数は約400万人と推定されている[1]。

年間で10〜30%が認知症に進行するという統計があり、健常な人の年間1〜2%よりも10倍リスクが高い[2]。

一方で、5年後に38.5%が正常なレベルに回復したという報告もある[2]。

軽度認知障害の診断方法

軽度認知障害の診断は、現状では確立された手法は存在しない。

認知機能を検査するための長谷川式簡易知能評価スケールやMontreal Cognitive Assessment(MoCA)、Mini-Mental State Examination(MMSE)などが用いられる。

脳の状態を調べるために、MRIやCTで脳画像診断をする場合もある。

アルツハイマー病に関係する物質が血液中にどの程度含まれるかを調べる血液検査もある。

軽度認知障害の予防・改善方法

健康的な食事をすること、定期的に運動をすること、人とコミュニケーションをとることで認知機能を使うこと、きちんと睡眠をとることなど、普段から健康的な生活を送ることが大切である。

脳科学に基づくブレインテック(ニューロテクノロジー)で、認知症の診断・改善

認知機能の低下は、脳の機能的な活動の異常としてとらえられる可能性がある。そのため、脳波の異常をとらえることで、軽度認知障害や認知症を診断するためのバイオマーカーの研究開発が進められている。脳波から軽度認知障害を高い精度で判定するブレインテック製品が既に販売されている。

認知機能の低下予防・改善のために、認知機能トレーニング、いわゆる脳トレが役立つ可能性が示されている。スマホアプリやタブレットアプリとして利用できるブレインテック製品もあり、使いやすいことは大きな利点である。

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参考文献

[1] 認知症施策の現状 老健局高齢者支援課 認知症・虐待防止対策推進室 平成26年12月19日

[2] 認知症施策の総合的な推進について(参考資料) 令和元年6月20日 厚生労働省老健局