62〜82歳の100名(全員難聴)に補聴器を18ヶ月間使ってもらい、使う前と後とで、聴力・認知機能・声の把握能力、生活の質(Quality of Life)、活動度、孤独感、気分、健康状態を評価・比較した。
補聴器の使用後に、声の把握能力、QOLが大幅に改善したことが分かった。更に、被験者の97.3%が、実行機能(計画し、整理し、タスクを行う能力)が改善または安定した。

孤独感と気分についても改善効果がある可能性がある。

研究者は、認知機能の低下を遅らせるために、補聴器が役立つ可能性があると述べている。

本物の手と同じような細かな動きが可能な義手が開発された

事故などで手・腕を失った患者に対して様々な義手が開発されている。
また、義手を動かすために、脳活動を読み取り、意図をデコードする手法などの研究も続けられている。

今回University of Michiganで開発された義手は、脳活動ではなく、残った腕の末梢神経の活動を読み、機械学習で意図をデコードすることで細かな動きを再現することができる高性能な義手である。
末梢神経に伝わる神経信号は5〜50μV程度で小さくノイズに埋もれてデコードが難しい。筋肉繊維を神経の周りに巻くことで、最大で1,000μV程度まで信号を増幅したことでデコードが容易になった。

新しい義手では、被験者が使い方を学習するためにトレーニングをする必要がなく、直感的に使うことができる。それぞれの指を独立に、また複数の自由度で動かすことができ、これまでのところ最大300日、キャリブレーションなしで使用できている。