(写真は亮亮视野社のサイトより)

聴覚障害者は、生活や仕事の上でコミュニケーションに問題を抱えています。相手の口元を見ながら会話の内容を理解する必要がありますが、それでも半分ほどしか理解できず、しかもずっと相手の口元を見続ける必要があります。相手の顔(口元)を見ないと言われたことが理解できないため、仕事をしていて横から声を掛けられた時などは返答ができず、コミュニケーションが成り立たないために仕事自体に差し障ります。

このような聴覚障害者の課題を解決するため、亮亮视野はAIを用いて会話の内容をリアルタイムに文字に起こし、必要に応じて機械翻訳も行い、ARで会話の内容を文字として表示するARグラスを開発しました。
現状の製品を試用したユーザによると、多少重量があるため一日中つけるのは難しいが2時間程度であればつけていられるという感想です。

中国には約2,780万人の聴覚障害者がおり、そのうち学生と就業者が60〜70%を占めています。亮亮视野のCEOは、ARとAIを組み合わせ、聴覚障害者の学習支援につなげたり、労働者に対する雇用の障害を取り除くことにつなげたいと述べています。

亮亮视野社は2021年11月に1億元(約18億円)を調達しており、これまでと合わせて調達額は約35億円になります。