July 01, 2022

目を測るだけでADHDとASD(自閉症)が識別できる?

(画像はdoi: 10.3389/fnins.2022.890461より)

網膜の電気活動からADHDとASDが識別できる可能性が示された

光刺激に対する網膜の電気活動を測定する網膜電図(electroretinogram)から、注意欠陥多動性障害(ADHD)や自閉症スペクトラム障害(ASD)を判定できる可能性が示されました。

網膜電図のエネルギー値の高低からADHDとASDを区別できる

オーストラリア・カナダ・イギリスの研究チームによる調査で、網膜電図の波形をウェーブレット変換し、波形の特徴量を抽出しました。

その結果、標準的な人と比較し、ADHDの場合には網膜電図のエネルギーが全体的に高く、ASDの場合には全体的に低いことが分かりました。ウェーブレット変換により網膜電図の波形を成分分解しているため、ADHDとASDを併発している場合でも成分ごとに区別できる可能性があります。

研究者は、「神経発達障害であるADHDとASDは区別が付きにくい場合がある。網膜の信号はそれを発生させる特定の神経があるため、網膜電図の違いから神経発達の状態を判別できる可能性がある。そうすれば、よりよい診断や治療法の選択につなげられる。」と述べています。

この研究は下記よりご覧いただけます。
Discrete Wavelet Transform Analysis of the Electroretinogram in Autism Spectrum Disorder and Attention Deficit Hyperactivity Disorder

簡単で迅速、ADHDやASDの診断ツールとなり得るブレインテック

世界保健機関によると、子供の100人に5~8人がADHD、100人に1人がASDと診断されています。

今回紹介した研究が、脳科学に基づく簡便な方法として実用化すると、本人、親御さん、医師の全員にとってありがたいツールになりそうです。

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