September 09, 2022

脳へのランダムな刺激が学習能力を高める?

脳をランダムに電気刺激すると学習速度や注意力が向上する

オーストラリアやスイスなどの研究チームにより、脳にランダムな電流を流すと、知覚能力や学習速度、ワーキングメモリなどの認知能力を高めることが報告されました。

非侵襲で脳に電流を流すことで神経可塑性を強化するtRNS

この研究で報告されている脳刺激方法は、頭皮上に電極を置き、流す電流の強さをランダムに変える経頭蓋ランダムノイズ刺激(transcranial random noise stimulation, tRNS)と呼ばれるものです。

脳には、神経同士の結合を変える、神経可塑性というメカニズムがあり、何かを学べるのは神経可塑性があるおかげです。tRNSは、神経可塑性を強化すると研究者は考えており、電刺激を受けているときにパフォーマンスがよくなる急性効果と、電気刺激を受けた後にその効果が持続する調節効果があります。

脳のリミッターを解除するブレインテックの可能性

研究者は、これまでのさまざまな研究成果を元に、脳卒中や外傷性脳損傷、学習障害の人向けに、学習能力を高めるツールとしての応用を考えています。

さらには、一般の人が、ちょっと脳をブーストしたいときに使えるものになるかもしれませんね。そのためには、tRNSの有効性・安全性のさらなる検証が待たれます。

研究は論文誌Neuroscience and Biobehavioral Reviewsに掲載されています。
Using noise for the better :The effects of transcranial random noise stimulation on the brain and behavior

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