スリープテックで糖尿病を予防・治療

深い睡眠を促進することで、糖尿病リスクを低下させられる可能性が示されました。

深い睡眠により、副交感神経系が優位になる

質の高い睡眠が不足すると糖尿病のリスクが高まることはこれまで知られていました。今回のカリフォルニア大学バークレー校による研究により、そのメカニズムが解明されました。

深い睡眠時には、紡錘波や徐波と呼ばれる脳波が発生します。この脳波が頻繁に発生する時、心拍変動を用いて測定した自律神経系の状態から、副交感神経系が優位になることが計測されました。

紡錘波や徐波が発生するほど、インスリンに対する感受性が上昇し血糖値を低下させる

今回の研究により、血糖値に対する深い睡眠の効果が明らかにされました。

• 紡錘波や徐波が発生し、副交感神経系が優位になるほど、グルコース調整ホルモンであるインスリンに対する身体の感受性が高まる。
• その結果、翌日の血糖値が下がる。

スリープテックで糖尿病を撃退できる可能性

糖尿病の治療法は、服薬以外では食生活の改善や運動など、本人の努力を必要とするものです。

今回の発見は、スリープテックにより脳の状態を調節することで、寝ながらにして糖尿病の治療に寄与したり、予防ができる可能性を示しています。