January 12, 2023

100倍の時間分解能で脳活動を測定する光技術

(画像はDOI: 10.1364/BOE.472643より)

iNIRS(干渉型近赤外分光法)のサンプリングレートを100倍高速化するπ(パラレル干渉型)NIRS

脳の活動に伴う血流、酸素化・脱酸素化の変化を測定するiNIRSを改良し、100倍のサンプリングレート(10ミリ秒)で測定できるπNIRSが開発されました。

マルチモード光ファイバーと高速カメラを用いて血流動態反応の計測を高速化

脳が活動するためには酸素やブドウ糖が必要です。酸素やブドウ糖は血液に乗って運ばれるため、血流を測定することで脳活動を間接的に測定することができます。

ポーランドの研究者らは、これまで測定に1秒程度かかっていたiNIRSを改良し、1回の測定にかかる時間を100分の1である10ミリ秒に短縮しました。

これは、複数の位相を伝送できる光ファイバーを用い、8,096ピクセルの2次元カメラを1.1MHzという高いサンプリングレートで動作させ、得られたピクセルデータを分析することで達成しました(※iNIRSを超並列=パラレルにすることで、信号の検出感度を高め、その結果短い時間でも計測が可能になった)。

神経疾患のモニタリングやブレイン・マシン・インターフェイスへの応用も考えられる

πNIRSでは脳活動を高速に測定できるようになるため、投与された医薬品に対する脳の反応や、神経変性疾患のモニタリング、さらには非侵襲のブレイン・マシン・インターフェイスの開発にもつながる可能性があると研究者は述べています。

この研究はBiomedical Optics Express誌に掲載されています。
Continuous-wave parallel interferometric near-infrared spectroscopy (CW πNIRS) with a fast two-dimensional camera