July 06, 2023

神経反応を推定してヒット曲をズバリ当てる(精度97%)

Frontiers in Artificial Intelligenceに発表された研究で、脳活動を反映した生理信号をスマートウォッチで測定し、機械学習を用いて「没頭度合い」を推定することで、ヒット曲を97%の精度で当てられることが示されました。

オキシトシンなどの脳内反応を測定するImmersion(没頭度合い)

神経経済学の教授であるPaul Zakが開発した「Immersion(没入、没頭度合い)」は、注意や感情的な共鳴を推定する指標です。

注意に関わる前頭前皮質へのドーパミンの放出、感情的な共鳴に関っている脳幹からのオキシトシンの放出を間接的にとらえていると考えられています。

リストバンドのPPG(光電式容積脈波)センサから、1Hzの頻度で心拍データを測定し、「Immersion」を推定します。

33人の被験者のデータから実際のヒットを97%の精度で予測

33名の被験者はリストバンドを装着した状態で、ヒットした曲とヒットしなかった曲合わせて24曲(6ヶ月以内にリリースされたもの)を聴きました。

それぞれの曲に対し、これまでに聴いたことがあるかどうかを質問し、被験者が聴いたことがある曲は分析対象から除外しました。

測定した生理信号を機械学習を用いて分析したところ、97%の精度でヒット曲を予測できることが分かりました。曲の最初の1分だけのデータを用いても、推定精度は82%を保っていました。

研究者は、ストリーミングサービス提供者やラジオ局に役立つだけでなく、映画やテレビ番組などのエンターテインメントのヒット予測にも使える可能性があると述べています。

 

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