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塩野義製薬が参入したADHDのデジタル治療薬の臨床試験結果が発表

塩野義製薬は子供のADHDや自閉症スペクトラム障害(ASD)への治療薬として、アメリカAkili Interactive Labs社(以下Akili社)のデジタル治療薬の日本と台湾での独占的開発・販売権を獲得したことを2019年3月に発表していた。
最近、この臨床試験の結果が論文として公開されたので詳細を紹介する。

(図はA novel digital intervention for actively reducing severity of paediatric ADHD (STARS-ADHD): a randomised controlled trialより)

この臨床試験はランダム化二重盲検法で、アメリカの20の研究施設で行われた。
ADHDであると診断された8〜12歳の348名の子供が、Akili社の治療薬AKL-T01を使うグループと、同等の単語ゲームを行うグループにランダムに割り当てられた。
AKL-T01は一種のデジタルゲームで、ゲームの成績に応じてリアルタイムに難易度が変わり、注意力を向上するようになっている。
どちらのグループも、iPad miniを使って1日5回(合計約25分)、1週間に5日、4週間ゲームを行った。

この4週間の前後で、子どもたちの注意力の変化をTOVA(Test of Variables of Attention)で計測した。
その結果、AKL-T01を使ったグループでは、4週間後にTOVA API(TOVAの総合スコア)が0.93上昇(数値が高いほどよい)した一方、もう一方のグループでは数値の変化は0.03だった。
ゲーム中、頭痛などの問題が見られたケースが数%あったものの、重篤な問題は起こらなかった。

このことから、ADHDの子供の注意力の向上にAKL-T01が有望であると結論付けられている。

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