October 07, 2022

中国が脳プロジェクトに1,100億円の巨額投資

中国の国家レベルの脳研究プロジェクトChina Brain Projectに5年で50億元(1,100億円)の予算が組まれついに始動

China Brain Projectは、元々2016年から2030年までの15年計画として策定されていました。プロジェクト開始時点で、どの研究プロジェクトを選び、優先度を決め、研究資金をどう配分するかという議論が巻き起こり、2021年12月にようやくプロジェクトへの資金提供が開始されました。

今回、最初の5年間で50億元の予算が組まれることが決まり、今後予算が拡大することが見込まれています。最終的な規模としては、アメリカのBRAIN Initiativeや、ヨーロッパのHuman Brain Projectと同程度になると予想されています。

China Brain Projectでは認知機能の神経基盤の理解、脳疾患の診断と治療、脳に着想を得たコンピューティングという3つが焦点

China Brain Projectでは、認知機能の基礎研究と、脳の病気の診断や予防、治療の研究のために霊長類を用いた研究を行うことが特徴です。そのため、例えばツールや技術開発に重点を置いているアメリカBRAIN Initiativeなどとはお互いに補完するものであると捉えられています。

中国では、動物愛護・動物保護に対する圧力がアメリカやヨーロッパほどではないため、サルなどの霊長類を用いた研究がやりやすい傾向にあります(とはいえ動物の取り扱いに対する政策は厳しくなってきている)。

脳研究の結果を、AIやコンピューティングに活かすことを明示的にしている点も、他国のプロジェクトとは異なる点です。

ブレインテックの応用の拡大につながる可能性

近年、中国の科学研究は急速に発展してきています。

人材の確保や政治的摩擦など、研究に対する障壁・不安はあるようですが、科学的成果・技術的成果は、国家間の摩擦などとは無関係に有益なものとなることを期待しています。

 

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