May 19, 2023

イーロン・マスクのNeuralinkの卒業生が設立したライバル企業が資金調達

Benjamin RapoportはNeuralinkの創業メンバーですが、2018年にNeuralinkを去りました。その後、投資家のMichael Magerと共に2021年、Precision Neuroscienceを設立しています。

Precision Neuroscienceは非常に薄いデバイスで、低侵襲的な手術を開発

Precision Neuroscienceが開発しているのは、Layer 7と呼ぶ、髪の毛の1/5程度の薄さのフィルム状の電極です。特徴は、頭蓋骨を大きく開けて埋め込むのではなく、頭蓋骨を1mm未満のスリット状に切り、その隙間から電極を差し込んで、脳の表面に貼り付けるという方式です。この手法から、「Minimally Invasive(低侵襲)」と呼んでいます。

1つのデバイスに1,000以上の電極があり、複数のデバイスを同時に埋め込むことで、広い面積をカバーできると主張しています。

総調達額は$53M(約72億円)

2023年1月にシリーズBで$41Mを調達し、総調達額は$53Mになっています。

この資金は、インプラント開発の継続、臨床試験、FDAの認可申請のために使用される予定です。

さらに加速するBMI開発

イーロン・マスクは、インプラントの埋め込みがレーシックのように安価で安全になれば、多くの人が使うようになると発言しています。

Layer 7も、負荷の少ない手術で大きな結果が得られるならば、広く普及する可能性は大いにあると思います。

大脳皮質は神経細胞が6層構造になっています。Layer 7という名前は、その上にもう一層追加するという意味でしょうから、洒落ていると思いました。

 

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